穏やかな奇跡

金曜の深夜

残業続きの彼


帰るよ

ただいま

疲れたよ


抱きしめてあげたくて

抱きしめてもらいたくて


「明日、少し時間作れませんか?」



そして…今朝


「今から家出るよ。

少ししか居られないけど」


無理だって思ってた

諦めてたのに…



彼の話を聴いていたら

…とても愛おしくなり


私からキスをした


驚いた顔

…優しく笑ってくれた


そのまま…

2人抱きあって


「そら 良かったね。逢えて」


そう口にした彼に


「あなたは?」


彼はひとこと

「ナイショ…」


彼の胸の中にいると

このまま時間が止まればいいと

いつも想う


「ナイショ…」

彼も逢えて嬉しいと思ってくれたのかな

彼も逢いたいと思ってくれたのかな


来月も忙しい彼


帰り際…

「さみしんぼさん 頑張るんだよ」


そう言って優しい笑顔を見せてくれた



この頃

逢えないままでも大丈夫なように

いつも自分と向き合っていたからかな


いつもなら

すぐに逢いたくなって

切なくなるのに


今、とても穏やかな気持ち


やっぱり彼が愛おしい

ただそれだけ


疲れた時だけでもいいよ

帰ってきてね


待ってるから